【あした死ぬかもよ?】ひすい こたろう/死を意識して今を見つめる

忙しい日々の中、死を意識することは少ないと思います。人生最後の日、ああ、いい人生だったと言えるだろうか。

まだまだ、やりたいことが手のひらにあるのに終了のホイッスルが鳴ったら…漠然とした不安を抱え、不安の正体が分からず立ち止まっていた。

そんな私の目に飛び込んできたタイトルに惹かれて読みました。

心と体がスッと軽くなる、そんな一冊です。

作品情報

タイトル あした死ぬかもよ?人生最後の日に笑って死ねる27の質問

著者   ひすい こたろう

出版社  ディスカヴァ・トゥエンティワン

発売日  2012/12/25

ページ数 208

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あした死ぬかもよ?ってどんな本?

ドキッとするタイトルですが、読者が歩き出せるヒントが詰まった本です。

構成は著者が27個の質問を投げかけてきます。

読者はその質問に対して考え、答えるワークが用意されています。

著者 ひすい こたろう さん

著者のひすいこたろう さんは作家、コピーライター、漢字セラピストとして活動されています。

「漢字セラピスト」

私は初めて聞きましたが、本書でも漢字の成す意味を ひすいさんの言葉で紹介されています。

著者は私たちが直面している問題を、別の視点から伝える方です。

著者と同じ視点に立ってみると、マイナスの視点がプラスにも転じるということに気づけます。

あした死ぬかもよ?感想

私はこの本を読み終えるまでに何度も泣きました。

涙の理由は章ごとに様々。

自分が情けなかったり、ただただ悲しかったり。

こうしちゃいられないのに行動できない「もどかしさ」を感じながら読みました。

坂本龍馬の生き方

本書には多くの著名人の生き方が紹介されています。

その中でも幕末の志士「坂本龍馬」は深く印象に残りました。

こんな状況でそんなことするんですか?ふざけてるんですか?と思わず言いたくなる突飛な発想と行動力。

ドラマ「JIN」で龍馬役を演じた、内野聖陽さんを思い出します。

土佐弁でニカっと子供のように夢を語る龍馬は、きっとずーっと先の未来を見ていたんだろうと。

著者のひすいさんは龍馬についてこう語っています。

人は必ず死ぬものであると、龍馬は痛いほど知っていたのです。

激動の時代を生きた龍馬はいつも死を意識していた。

この世界を誰よりも楽しんでいた。

龍馬が颯爽と駆けていく背中を想像しながら読みました。

龍馬とキリンビールの繋がりを知らなかったので、それを知れたことも嬉しかったです。

ハニ
ハニ

新たな事実を知る、読書の醍醐味だね

自分のリミッターに気づく

私たちはどれだけの制限を持って生きているでしょう。

世の中にはルールがあります。それは守らなければならない。

しかし、自分自身に課しているオリジナルのルールはどうでしょうか。

守らなくても周りが困らないならやめていい。

私は完璧主義なところがあるので、人にも自分にも厳しいところがあります。

ゆえに、生きづらく感じることがあり、身動きが取れなくなることも。

自分にかけている制限に気づいて、未来の自分が後悔しないように生きましょうと著者は言います。

このパートでは14個の文章を読み上げるワークがあります。

「思いのままに生きていいよ」というメッセージが込められていて、読んでいると涙がこぼれました。

こうしちゃいけない、ああしちゃいけないと私の中にいる、もう1人の私に従って生きてきた。

これは後悔の涙ではない、ただこのメッセージに許された気がして泣いたんだと思います。

そして著者は14個の文章を繰り返し読んでみてください。と。

長くかけてきた制限は、そんなすぐに外せるものではないですもんね。

改めて気づくと、かけていた制限の多さに驚きます。

締切を設定する

いつかは分からないけれど、人生の終わりは必ずきます。

あと少しあればゲーム全クリできたのに!

好きなアーティストのライブ、来年こそ行こうと思ってたのに!

悔しい思いをしないために、いつやるか決める。

仕事や人が関わるとササっと予定を立てるんだけど、自分の予定となるとそのうちやろう、と思いがち。

自分こそ大切にするべきと考えて、もう日付まで決めて予定を立てた方がいいと思いました。

林先生も言ってますよね「いつやるの?今でしょ!」

あした死ぬかもよ?まとめ

著者ひすいさんの知人のお話の中で、気付かされたことがあります。

ーー結果を予想してはいけない、いま目の前のことに取り組むのみーー

やばい、と立ち止まって頭を抱えることが人生で1度はあると思います。

そんな時、大きく歩こうとしなくていいし、他人の歩幅と比べなくてもいい。

ただ自分の歩幅で進めばいいと思いました。

今回はちょっと停滞していた私に寄り添ってくれた本を紹介しました。

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